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痔主さんへ


3人に1人が程度に差はあれど“痔主”さんと言われています。
今回は、そんな“痔主”さんが陥りがちな間違いについてです。

“痔主”さんである以上はたまたま便秘や下痢をしたときに紙や便器に血液が付着することがあります。
その“たまたま”の頻度が増えてきたら是非とも肛門の手術もしている内視鏡クリニックを受診してください。

現在、休診日にはとある総合病院で外来診察と胃・大腸の内視鏡検査と大腸・肛門の手術のお手伝いをしているのですが、
先日、半年以上前からの頻回の肛門出血を“いつもの出血”と自己判断しておられた“痔主”さんが受診されました。
大腸の内視鏡検査をするまでもなく、数分もかからず診察室にて進行した直腸がんと診断させていただきました。
治癒を目指せる状態かどうかは今後の全身精査の結果次第となります。なんとか根治手術が可能な状態であってほしいです。

これは残念ながら珍しいことではありません。またか・・・・と度々残念に思っています。

とは言え、肛門出血の原因のほとんどは痔の出血です。
診察室での問診と肛門の診察で、痔の出血なのか、大腸からの出血なのか、おおよその判断が可能です。
ですから、肛門出血の精査として一律に大腸カメラ検査が必要というわけではありません。

痔の保存的治療をしつつ経過次第で大腸カメラ検査を検討すればよいのか、
痔の程度と出血の状況に矛盾や乖離があるので大腸カメラ検査を受けるべきなのか、
当院のように痔の手術治療をしている施設でないとそのあたりの判断は難しいかもしれません。







お尻の診察は恥ずかしいことではありません。
歯医者さんで歯をみていただく、目医者さんで目をみていただくのと同じことです。
と言われてもとても抵抗があるお気持ちも理解しています。

股をカパッと開いての診察と思われている患者さんが多いということを恥ずかしながら最近になって知りました。
診察はイラストのように横向きに寝ておこないます。
股を開くことはありません。実際の診察時以外はバスタオルが掛かっております。



“がん”を予防することは難しくても手遅れにならないうちに早期発見・根治することは目指せます。
(大腸がんについては多くは予防が可能ですが別の記事をご覧ください)
ちょっとしたことでも受診していただけたらと思います。